自分で備える遺影写真の作り方ガイド。遺影に適した写真の選び方

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「遺影の作り方」という文字が入った写真が飾られている祭壇

もしものときに家族が困らないよう【自分の遺影写真】を作っておきたいのですが、何をすればいいですか?

ちょっき

家族想いで素晴らしいです!では、遺影の作り方や写真の選び方を紹介しますね。

近年では「今のうちに【自分の遺影】を作っておきたい」と考える人が増えています。

でも、自分らしい表情が映っている『遺影に適した写真』があればいいのですが、意外とそんな写真はないんですよね。

実際に、お葬式のときに『遺影写真の作製』で苦労するご家族が多いので、生前に遺影写真を作っておくことは《家族への思いやり》になります。

この記事では、家族想いのあなたに向けて、

  • 遺影写真の作り方
  • 遺影写真の選び方

を紹介しています。

本記事をご参考に、あなたらしい素敵な遺影写真を作ってみてください。

少しだけ自己紹介

この記事を書いている私『ちょっき』は僧侶になって29年です。お葬式を800回以上お勤めしてきた経験をもとに互助会に関する情報を発信しています。

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事前に遺影写真を作っておこう

【終活】という言葉がだいぶ世間に浸透してきました。

終活の主な目的は『残された家族に迷惑をかけないこと』ですが、事前に遺影写真を作っておくことも終活の1つだと思います。

遺影は祭壇の中央に飾られ、まさに『お葬式の顔』となるものですから、遺影写真には《自分をよく表す写真》を選ぶことが大事です。

しかし、お葬式の直前に【遺影写真の作製】をするのは意外と大変なので、それだけでも家族に大きな負担をかけてしまうんですよね。

喪主や家族はとても忙しい中で遺影写真を選ばなくてはならず、その結果『本当に故人らしい写真』を用意できないこともよくあります。

ならば、今のうちから自分自身で遺影写真を作っておくのが《家族への思いやり》ではないでしょうか。

とはいえ、「まだ生きているのに遺影写真を作るなんて縁起が悪い。」と言う人もいます。

そう言いたくなる気持ちは理解できますが、人はいつ命を終えてしまうか分かりません。

突然のお葬式で大変な思いをするのは、亡くなった本人ではなく残された家族です。

なので、いざというときの家族の負担を少しでも減らしたいと思うなら、今のうちから遺影写真を作っておきましょう。

遺影の作り方

遺影写真を作るときには、

  • 写真を選ぶ
  • 写真を遺影のように加工する
  • 写真のデータを保存しておく

という3ステップがあります。

写真を選ぶ

まずは、遺影に使用する写真を選びます。

写真を選ぶときは、

  • 自分らしい自然な表情の写真
  • カメラ目線の写真
  • 明るくてピントが合っている写真
  • 顔が大きく映っている写真
  • 集合写真でも可
  • 10年以内に撮った写真
  • プロのカメラマンに撮影してもらう

などを目安にしてみてください。

自分らしい自然な表情の写真

遺影に使用する写真は【自分らしい自然な表情】をしているものを選びましょう。

お焼香をするとき、参列者は遺影を見ながら在りし日の故人を思い出して手を合わせます。

ですから、「◯◯さんといえばこの表情だよね」という写真が理想的です。

ちなみに、遺影写真は《優しい表情》のものでなくてもいいと思います。

たとえ《暗くて無表情な写真》であっても、それがあなたらしい表情であれば遺影に使用してかまいません。

カメラ目線の写真

遺影の基本は【カメラ目線の写真】です。

私の経験では遺影の99%がカメラ目線ですが、ごくまれに顔が正面を向いていない写真もありました。

そのときの故人は写真に撮られるのがとにかく嫌だったらしく、ご家族が「すみませんね、写真がこれしかなくて・・・。」と言っていたのが印象的でした。

遺影は『絶対に正面を向いた写真でなければいけない』というわけではありません。

でも、最後のお別れの場で使うものですから、できるだけ参列者が顔を思い出しやすいような【カメラ目線の写真】を選びましょう。

明るくてピントが合っている写真

遺影というのは、撮った写真を引き伸ばして作ります。

なので、できるだけ【明るくてピントが合っている写真】を選んでください。

少し暗い場所で撮った写真は、顔も暗く映ってしまうので、ちゃんと顔に光が当たっている写真を選びましょう。

そして、遺影に使う写真は《ピントが合っている》ことが必須といってもいいです。

現像した写真を見て《ピントのズレ》が分からなくても、それを引き伸ばすと写真がボケていることがあります。

ですから、写真を見たときに、ほんの少しでも《ピントのズレ》があったら、その写真は使用しないでおきましょう。

顔が大きく映っている写真

遺影というのは必ず『顔写真』ですから、なるべく【顔が大きく映っている写真】を選んでください。

できれば、単独で映っている写真の中から選ぶといいですよ。

顔が大きく映っていれば引き伸ばしも少なくてすむのでキレイな写真ができます。

単独で映っている写真がなければ、2人~4人で映っている写真の中から選んでみてください。

集合写真でも可

「遺影に使えそうな写真なんて集合写真くらいしかないよ。」というケースもあるでしょう。

そんなときは集合写真でもかまいません。

ただし、集合写真となれば、かなり写真を引き伸ばすので、どうしても画像が荒くなってしまいます。

最近の写真技術はとても優れていますが、それでも画像の鮮明度には限界があることをご理解ください。

10年以内に撮った写真

遺影に使う写真は【10年以内に撮った写真】にしましょう。

遺影写真は、あなたらしさが出ているものが理想的ですが『かなり昔に撮った写真』というのは不適切です。

じつは、私がお葬式をお勤めしていて「ずいぶん昔の写真だなぁ。」と思うことも結構あります。

おそらく、家族以外の参列者も私と同じことを思っていたでしょう。

なので、本当であれば1年以内に撮ったような写真がよいと思います。

しかし、そんなに頻繁に写真を撮らない場合は、できれば5年以内、最低でも10年以内の写真を使用しましょう。

プロのカメラマンに撮ってもらう

遺影写真は、ちゃんと【プロのカメラマンに撮ってもらう】というのもよいと思います。

遺影写真は、お葬式のときだけではなく、その後もずっと家に飾るものです。

なので、遺影写真の品質にこだわる人もいるんですよね。

私たちのような素人は、どうしてもピントが合っていなかったり、ブレてしまったりなど《品質の高い写真》が撮れません。

一方で、プロカメラマンは写真について熟知しているため、当然ながら人をキレイに映す技術があります。

あなたらしさを十分に映し出した高い品質の写真を用意したいなら、写真館などでプロのカメラマンに撮ってもらいましょう。

ただし、プロのカメラマンに遺影写真を撮ってもらうときには、1万円~3万円の費用がかかります。

写真を遺影のように加工する

じつは、遺影写真の準備というのは、写真を決めておけばそれでOKなんです。

写真さえ決まっていれば、お葬式のときに葬儀社にその写真を渡すだけで遺影写真を作製してくれます。

なので、ここからは、あなたが『写真を遺影のように加工する』という前提の話をしていきます。

専用アプリなどを使って自分で作る

最近では、専用アプリなどを使って自分で遺影写真を作ることができます。

スマホの写真やデジカメで撮った写真データを専用のアプリに落とし込み、それをアプリ内で自由に加工や修正をすることができるのです。

遺影を作るためのアプリなので、プロも驚くような加工や修正ができ、それなりに見栄えのよいものが作れます。

また、専用アプリならスマホや自宅で写真を作ることができるため、時間と場所にとらわれずに作れることが大きなメリットです。

ちなみに、写真を遺影に加工するときにはいくつか注意点があります。

加工をする場合は、

  • 胸から上が映るようにする
  • 他人、影、背景など不要なものを消去する
  • 背景は無地で淡い色にする
  • 顔はあまり加工しない
  • 衣服を差し替える※任意

という点に注意しましょう。

遺影というのは『顔写真』なので、全身が映ったものではなく、胸から上が映ったものに加工してください。

次に、遺影写真の基本は『背景が無地』なので、写真に映っている他人・影・背景を消し、それから背景を『淡い色』に変えてください。

そして、大事なのが【顔はあまり加工しない】ことです。あなたが気にしているシミやシワは、アプリ内で簡単に消すことができますが、やりすぎると不自然な遺影になるので注意してください。

最後は任意です。遺影はお葬式という『フォーマルな場所』で使うので、着ている衣服を《スーツ》や《着物》に差し替え加工をするという人も多いです。

専門の業者に加工してもらう

遺影写真を作るにあたり失敗をしたくないなら、やはり【専門の業者に加工してもらう】というのが無難です。

私が今まで見てきた遺影のほとんどが、葬儀社か、専門の業者が加工したものです。

というか、アプリを使って自分で遺影写真を作るということ自体がまだ世間に浸透していないんですよね。

業者に加工してもらう場合は、遺影に使う写真かデータを写真館へ持って行くか、あるいはインターネットで業者を探して加工をしてもらいましょう。

そして、加工が終わった写真は『画像データ』にしてもらってください。

写真のデータを保存しておく

遺影写真の加工が終わったら【写真のデータを保存】しておいてください。

保存先はパソコンやスマホでもいいですし、ちゃんとSDカード・USBメモリ・SSDに保存してもよいと思います。

そして、遺影写真の保存先はちゃんと家族に伝えてくださいね。

いざというときに、あなたが作った遺影写真データを家族がちゃんと出せるようにしておきましょう。

早めに遺影写真以外のお葬式の準備をしておく

遺影写真を事前に作っておくと、いざというときに家族はとても助かります。

しかし、お葬式で家族がやることは遺影写真の他にも山ほどあります。

あなたは、自分のお葬式で家族に迷惑をかけたくないですよね?

ならば、今のうちから他にもお葬式の準備をしておきませんか?

やることが山ほどあっても、それぞれについて事前に決めておけば、お葬式のときに家族の負担はかなり減ります。

お葬式で決めなくてはいけないことは、別記事の『【入会前に必読!】互助会の積立てコースによくある内容を紹介』で紹介していますので読んでみてください。

ちなみに、早めにお葬式の準備をするために【互助会】へ入会している人が多いですよ。

互助会で積み立てをしておけば、いざというときに、

  • 葬儀費用の大幅な割引(非会員価格の30%~50%OFF)がある
  • 豪華な施設や備品を格安料金で使用できる

など、会員だけのメリットもあります。

このブログでは互助会について詳しく紹介していますので、興味があれば他の記事も読んでみてください。

『互助会スクール』ホームに移動する

まとめ

今のうちから自分の遺影写真を作っておくことは《家族への思いやり》です。

あなた自身で写真を選んでおけば、万が一のときに家族の負担を減らせます。

遺影写真を作るときには、

  • 写真を選ぶ
  • 写真を遺影のように加工する
  • 写真のデータを保存しておく

の3ステップで進めてください。

また、写真を選ぶときは、

  • 自分らしい自然な表情の写真
  • カメラ目線の写真
  • 明るくてピントが合っている写真
  • 顔が大きく映っている写真
  • 集合写真でも可
  • 10年以内に撮った写真
  • プロのカメラマンに撮影してもらう

などを目安にするとより良い遺影写真に仕上がります。

生きている遺影写真を作るのは『縁起の悪いこと』ではありません。

いずれ必要になるものを先に準備しておけば、あなたや家族が安心して今を生きることができるのです。

あなたらしい遺影を作るため、そしてあなたと家族が充実した人生を送るために、早いうちから遺影写真を作製しましょう。

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