お葬式の費用はいくら必要か。費用の相場は『葬儀形式』で変わる

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お葬式の費用はいくら必要なんだろう?今のうちから準備をしておきゃ。

ちょっき

どんなお葬式をしたいですか?お葬式の費用は『葬儀形式』で変わりますよ。

将来のお葬式に向けて準備をするときに、一番気になるのは『お葬式の費用』ですよね。

お葬式の総費用の平均は【約210万円】です。

こんなに大きな金額を見ると心配になるかもしれませんが、じつは『葬儀形式』によって費用の相場は変わるのです。

まずは『葬儀形式』を決め、それから形式ごとの相場を目安にして準備を進めておけば、お葬式のときに費用のことで慌てずにすみます。

この記事を読むと・・・
  • お葬式の費用の【相場】と【大まかな内訳】が分かります
  • 葬儀形式ごとの相場の違いが分かります
  • お葬式の費用を無理なく作る方法が分かります
こんな人向けの内容です
  • お葬式の費用がいくら必要なのか今から心配だ
  • 今のうちからお葬式の費用を準備しようと思っている

しっかりとお葬式の準備を始めている賢明なあなたは最後まで読んでみてください。

ちょっと自己紹介

この記事を書いている私『ちょっき』は僧侶になって29年です。お葬式を800回以上お勤めしてきた経験をもとに互助会に関する情報を発信しています。

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お葬式の費用はいくら必要か

お葬式をするにはたくさんのお金が必要です。

冒頭でも言いましたように、お葬式の総費用の平均は【約210万円】となっています。(※参考:鎌倉新書『第4回お葬式に関する全国調査』

ただし、約210万円という金額は一般的に行われる『通夜式+葬儀告別式』をした場合であり、後述するような他の形式であればもっと安くなります。

また、『通夜式+葬儀告別式』でも100万円程度で足りると紹介しているサイトもありますが、それは【コロナ禍のデータ】をもとに算出している可能性が高いです。

コロナ禍では、なるべく人との接触を避けるため、従来のような大勢の人が参列するお葬式をしませんでした。

一般的なお葬式に代わって一日葬や直葬などが急増し、参列者も激減したため、お葬式の平均費用が大きく下がったのです。

そのため、コロナ禍におけるお葬式の費用の平均は総額で約130万円となっています。(※参考:鎌倉新書『第5回お葬式に関する全国調査』)

しかし、新型コロナウィルスに対する緊急事態宣言が終了した2023年5月以降は、少しずつではありますが従来のお葬式に戻りつつあります。

そうすると、お葬式の費用も従来の金額近くまで戻っていくでしょう。

いずれにせよ、お葬式をするときは総額で100万円を超える大きな出費となりますので、いざというときに慌てないように今のうちから計画的に準備をしておくと安心です。

お葬式の費用の大まかな内訳

お葬式の費用を調べるにあたり【費用の大まかな内訳】を知っておくとお葬式の全体像が見えてきます。

お葬式の費用の大まかな内訳は以下のとおりです。

  • 葬儀一式費用
  • 飲食の費用
  • 返礼品の費用
  • 僧侶へ渡す費用

それぞれの費用にも相場がありますので順番に説明をしていきます。

葬儀一式費用

お葬式をするには、

  • 式場の使用料
  • 寝台車・霊柩車の使用料
  • 枕飾り、仏衣類の費用
  • 棺桶の費用
  • 祭壇の費用
  • 遺影の費用
  • 人件費

などが必要です。

これらの費用は『葬儀一式費用』と呼ばれ、相場は119万円です。

ここで要注意なのが、『葬儀一式費用』はお葬式の費用の総額を指すものではないということです。

いろんなWebサイトで掲載されている【葬儀費用】というのは、基本的な費用である『葬儀一式費用』を指し、飲食代や返礼品などの《接待費》、そして僧侶へ渡す《お布施》が入っていないことが多いです。

ここを勘違いしたままだと、お葬式のときになって支出が大きく変わってしまい、予想以上の出費で慌てることになります。

飲食の費用

お葬式では、参列者のために『通夜振る舞い』や『精進落とし』などの食事の席を設けます。

お葬式での飲食代は《参列者の人数》と《料理の内容》によって大きく変わりますが、相場は31万円です。

費用の削減のために「食事そのものを省略したい」と思うかもしれませんが、食事を振る舞うのは参列者に対する【礼儀】なので省略しない方が無難でしょう。

参列者に対して礼を欠くことは、故人の顔に泥を塗ることにもなります。

それに、食事を振る舞うことで参列者にお礼をするだけでなく、参列者と食事をしながら【家族も知らなかった生前の故人の様子】を聞くこともできます。

忙しい中せっかく来てくれた参列者に対して失礼のないよう、簡単でもいいのでちゃんと食事をしてもらいましょう。

返礼品の費用

お葬式が終わると、必ず参列者に『返礼品』を渡します。

これは食事の席を設けるのと同じように、返礼品を渡すことは参列者への礼儀というか、もはや『遺族の義務』と言ってもいいです。

参列者を手ぶらで帰すのは失礼なので『返礼品を省略する』という選択はありません。

返礼品の費用は《参列者の数》と《返礼品の内容》によって変わりますが、相場は33万円となっています。

返礼品を選ぶときは、できるだけコンパクトで軽いものにすると参列者の負担が減りますので、缶やビンが使用されているものは避けるようにしてください。

返礼品は【お葬式の印象】に大きく影響するので、内容はよく考えて選びましょう。

僧侶へ渡すお布施

多くの人が葬儀費用として見落としがちなのは、僧侶へ渡す『お布施』です。

日本のお葬式の多くは【仏式】なので、来てもらった僧侶に『お布施』を納める必要があります。

そして、この『お布施』の相場には地域や宗派によってかなり大きな幅がありますが、相場は30万円~100万円です。

故人に戒名(法名)を付ける場合は『戒名料』が必要なのですが、戒名料は宗派や地域、そして戒名のランクによって大きく変わります。

一方で、戒名を付けない場合は供養料(=読経料)だけですむので、お布施の金額はあまり変わりません。

ただし、故人に戒名(法名)を付けないのであれば、そもそも仏式でお葬式をする必要がないので、場合によっては僧侶が来てくれないこともあります。

もしも【日頃から付き合いのあるお寺】がない場合は、まず『仏式のお葬式にするのかどうか』という根本的な部分から家族で話し合いましょう。

《関連記事》:お葬式で渡す『お布施』の金額はどのくらい?宗派や地区別に相場を紹介

お葬式の費用は『葬儀形式』で変わる

お葬式の総費用は約210万円が相場ですが、これは『通夜式+葬儀告別式』という一般的なお葬式をした場合です。

近年では、一般的なお葬式の他にも、

  • 家族葬
  • 一日葬
  • 直葬(※非推奨)

といった葬儀形式があり、もちろん形式が違えば費用も変わります。

家族葬

2020年以降は、新型コロナウィルスが流行した影響もあって参列者の少ないお葬式が増えています。

特に、遺族や一部の親戚だけで行う『家族葬』が急増しました。

家族葬は参列者が少ないため、総費用の相場は【約130万円】です。

家族葬の場合は、葬儀一式、飲食、返礼品を合計した費用の相場が約100万円となっており、ここへ僧侶へのお布施が30万円~100万円が加算されます。

じつは『家族葬なら数十万円で行える』と誤解をしている人はとても多いです。

しかし、納得のいくお葬式にしようと思ったら、家族葬とはいえ100万円を超えてしまうので注意しましょう。

一日葬

一般的なお葬式は『通夜式』と『葬儀告別式』を2日間かけて行います。

しかし、ごく限られた参列者だけでお葬式を行う場合は『一日葬』を選ぶ人が多いです。

一日葬は、通夜式をせずに葬儀告別式だけを行うので、

  • 通夜式後の料理が不要
  • 参列者が少ないので、用意する返礼品も少ない

ということになります。

そのため、費用がかなり抑えられ、一日葬の総費用はだいたい【60万円~100万円】くらいが相場です。

お通夜式というのは実質的に『お葬式に参列できない人のためのもの』なので、参列者がごく限られた人だけだと分かっているなら一日葬でもよいでしょう。

直葬(※非推奨)

じつは、お通夜式やお葬式をせずに火葬だけをするケースもあり、これを『直葬』といいます。

直葬は、家庭の経済的な事情で選ばれることがほとんどです。

故人を偲ぶための式を一切しないので費用は圧倒的に安いため、費用は【20万円~50万円】が相場です。

しかし、僧侶の私としては、よほどの理由がない限り直葬はおすすめできません。

お葬式というのは《故人と最後のお別れをする》ことだけが目的ではありません。

宗教的な話になりますが、お葬式では故人に対して《今後、故人が進むべき道》を伝えているのです。

お葬式をしないと、故人は自分の進むべき道が分からず迷い続けてしまいます。

もちろん、やむを得ない事情があるなら仕方ありませんが、ただ「費用を安く抑えたい」という理由であれば直葬を考え直してほしいと思います。

お葬式の費用は事前に準備しておく

私たち人間はいつ命を終えてしまうか誰にも分かりませんので、お葬式はいつも急にやって来ます。

ですから、お葬式の費用は事前に準備しておく方がいいですよ。

ときどき「前もってお葬式の準備をするなんて縁起が悪い」と言う人もいますが、そういう人に限っていざというときに慌てるんです。

人間はいつか必ず死を迎えますので、お葬式も必ず行うことになります。

そして、本記事でこれまで紹介してきたように、お葬式の費用というのは大きな金額です。

いずれ大きな出費があると事前に分かっているなら、それに向けてちゃんと準備しておくべきで、縁起が悪いとか言っている場合ではありません。

統計によると、多くの人は【お葬式の1年前】から葬儀社を決めていますが、それだと無理なくお葬式の費用の準備をする時間がありません。

お葬式の1年前から準備をするのでは遅すぎます、もっと早く《10年前》から準備をしましょう。

10年くらいの期間で考えておけば、無理なくお葬式の費用の準備ができます。

とはいえ、自分でしっかりとお葬式の費用を貯金しておく自信がありませんよね?

お葬式のためのお金を、つい他のことに使ってしまいそうになりませんか?

お葬式の費用を準備するには『互助会に入る』というのがとても有効な手段です。

互助会に入って積み立てをしておけば、毎月【数千円程度】の出費なので家計に大きな負担をかけずに済みます。

しかも、互助会で積み立てをしているので、そのお金を他のことに使ってしまう心配もありません。

さらに、互助会の会員になれば『会員特典』がたくさんあるので、貯金をしているよりもダンゼンお得です。

お葬式の費用はいつか必要になるものですから、お得な特典をしっかりと受けて、今のうちから賢く準備をしておきましょう。

まとめ

お葬式にはいくつかの葬儀形式があり、形式によって必要な費用が大きく変わります。

さらに、宗派や地域、戒名を付けるかどうかによっても大きく変わってきますが、それらをふまえた上での費用の相場は、

  • 一般的なお葬式:約210万円
  • 家族葬:約130万円
  • 一日葬:60万円~100万円
  • 直葬:20万円~50万円

となります。

どんなお葬式にするにしても多くのお金が必要なので、今のうちからしっかりと準備しておくと安心です。

お葬式の費用の準備をするには『互助会での積み立て』が有効な手段となります。

せっかくお葬式の費用を準備するなら、互助会の特典も受けられる方がお得です。

もしも、自分でしっかりとお葬式の費用を貯金をしていく自信がなければ互助会に入ることも検討してみてください。

※互助会について知りたい方はこちらの記事を読んでみてください。

互助会に入った方がいい?互助会に入るメリットとデメリット

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