
終活はいつから始めればいいですか?



終活は【40歳代】から始めるといいですよ。
現在あなたが加入している『生命保険』。
生命保険があれば、あなたに万が一のことがあっても、とりあえずは家族にある程度の【お金】を残すことができます。
しかし、【お金】のことだけではなく、
- お葬式
- 財産相続
- 様々な名義変更手続き
- 遺品の整理
- お墓や仏壇の購入
など、【残された家族がしなくてはいけないこと】についても考えておく必要があります。
ですから、40代のうちから『終活』を始めましょう。
40代から『終活』を始めておけば、あなたの家族に迷惑をかけずにすむのはもちろん、あなたの人生がより【安心感があり充実したもの】になるでしょう。
あなた自身とあなたの家族が余裕を持って日々を過ごせるように、40代のうちから終活を始めてみてください。
- 早めに『終活』をした方がよい理由が分かります
- 『終活』でしておくことが分かります
- 自分は40代だけど、今から『終活』を始めた方がいいかな?
- 『終活』に興味はあるけど、何をすればいいのか分からない。
- もしものときに家族へ迷惑をかけないように今から準備をしたい。
この記事を書いている私『ちょっき』は僧侶になって29年です。お葬式を800回以上お勤めしてきた経験をもとに互助会に関する情報を発信しています。
終活とは何?
私たちは、いつか必ず【死】を迎えます。
そして、死を迎えて大変な思いをするのは、死を迎えた本人ではなく【残された家族】です。
残された家族は、故人に関するすべてのことを、整理、処分しなきゃいけません。



だから、家族へ迷惑をかけないように今のうちから【将来に向けた準備】を進めておきましょう。
自分の老後あるいは死後のために生前から準備しておくことを『終活(しゅうかつ)』といいます。
多くの人は『終活』という言葉を知っており、それが大事なものだと何となく分かっています。
しかし、終活に興味を持っている人の中で実際に終活に取り組む人は20%程度なのだそうです。
終活が大事なことだと分かっているのに、なぜ20%程度の人しか取り組んでいないのでしょう?
それは、
- 本心では「終活をするのはまだ早い。」と思っている。
- 同年代の人たちがまだ終活をしていない。
- 終活をしたいけど何をすればいいのか分からない。
- 正直なところ面倒くさい。
という理由です。
たしかに、終活をする主な目的は【自分の死後に家族へ迷惑をかけないため】ですが、じつは、それと同じくらい大切な【自分の人生を充実させるため】という目的もあります。
早いうちから準備をしておけば、あなたの家族も、あなた自身も安心ですよね。
安心があれば心に余裕が生まれ、あらゆることへの視野が広がったり、人に対しても優しくなれますので、より充実した人生を送ることができます。
40代のうちから終活に取り組み、あなたの人生をより《安心》で《充実》したものにしてください。
40代から終活をしておくべき理由



40代から終活なんて、ちょっと早すぎるんじゃない?



そうですよね、40代の人の多くはそう思っています。
40代の人のほとんどは、まだ終活を始めていません。
そして、その後もずっと終活を先延ばしにして、結局は家族に迷惑をかけてしまうんですよね。
そうならないために、何をするべきかを考える時間がたくさんあり、必要な費用を準備する上でもかなり有利な40代のうちから終活を始めた方が賢明です。。
家族に安心してもらうため
40代から終活をする主な理由は、家族に安心してもらうためです。
でも、今まさに働き盛りである40代のあなたが急に終活を始めたら、家族はきっと、



えっ、どうしたの?もしかして私たちに言えないような病気でもしてるの?
と思うことでしょう。
なので、あなたが『40代から終活をする理由』をちゃんと説明をしてあげてください。
家族のためであること、そして人生を豊かに過ごすために早くから取り組んだ方がいいこと、これらを丁寧に説明してあげてください。



まずは『早めに終活する意味』を家族に理解してもらうことが大事です。
そうすれば、あなたの家族は【40代からの終活】に対して理解をし、「家族のことを真剣に考えてくれているんだな。」と安心をすると思いますよ。
将来に向けて計画的に行動するため
終活というのは【自分の死】について考えることです。
それはつまり、今後の人生を《死から逆算》して考え、【いつまでに何をするか】を大まかに計画しておくことです。
要するに、終活は将来に向けて計画的に行動するためにやるわけですね。
多くの人は、年齢が60歳を過ぎた頃からようやく終活を始めますが、それでは『手遅れ』になることもあります。
特に【お金】に関することは早めに取り組んでおいた方がいいと思いますよ。



年金生活になってお金に苦労する人はとても多いんですよね。
働き盛りの40代のうちから、貯金や投資などで【自分が死を迎えるまでの資金】をしっかりと準備しておくことが大事です。
終活は自分の死後のためだけではなく、自分の人生を豊かにするために行うものでもあります。
将来のことを見据えて、できるだけ計画的に行動をして、より安心で充実した人生を歩みましょう。
親子で一緒に終活ができる
40代からの終活は、じつは【あなたの親】にとっても良いことなんですよね。
なぜなら、あなたが40代から終活をすると親子で一緒に終活ができるからです。
40代の人の親は、年齢がだいたい60代後半~70代後半であり、この年代は《真剣に終活に取り組むべき年代》です。
しかし、多くの人はなかなか終活をしません。
また、せっかく終活を始めたとしても、高齢者の場合は【何をするべきか、何を知っておくべきか】を判断できない人が多いんですよね。
実際に、そのような高齢者を狙った【終活に関連する詐欺】がたくさんありますし、今後も増えていくでしょう。
そこで、あなたの出番です。



あなたがご両親と一緒に『終活』をしてください。
40代のあなたなら、いろんなことをちゃんと判断できます。
まずは『あなた自身の終活』のためにインターネットを使ってたくさん情報を集めてください。
そして、集めた情報をもとにあなたが学んだことをご両親に教えてあげましょう。
あなたも一緒に『親の終活』に取り組んであげれば、ご両親にとっては心強くて安心です。
しかも、《人に教える》というのは学んだ知識を整理して、それをちゃんと理解していないとできないので、あなたにとってもよい勉強になります。



両親からは感謝され、あなた自身の勉強にもなる、まさに一石二鳥ですね。
40代の終活でするべきこと
ここからは、40代からの終活でするべきことを紹介します。
終活ですることは、以下のようなことです。
- 『エンディングノート』を作る
- できる範囲で身辺整理
- 『自分の財産』の確認と情報共有
- スマホやパソコンのデータ整理
- 資産運用をする
- 現在加入している保険を見直す
- お葬式のことを話し合っておく
- 交友関係を一覧表にする
- お墓のことを話し合っておく
- 日頃からできるだけ『自分の写真』を撮る
- できるだけ物を減らし、買うものを厳選する
- 自分が『いつまで働くのか』を大まかに決めておく
- 介護を受けることを想定する
- 運動をする
ご覧のように、するべきことはたくさんありますので、今のうちから早めに取り組んだ方がいいんですよね。
『エンディングノート』を作る
終活をするなら『エンディングノート』を作成しましょう。
『エンディングノート』に書く内容は、
- 自分自身の思いや考え
- 家族へ伝えたいこと
- 個人情報
- 医療や介護
- お葬式やその後の供養
- いざというときの連絡先
- 財産相続
- あらゆる物の保管場所
などです。
この『エンディングノート』は家族にとって欠かせないものとなります。
当たり前ですが、あなたが死んでしまったら、家族に口頭でメッセージを伝えることができません。



もしも【あなただけが分かっていること】があっても教えてあげられませんよね。
そこで、家族に伝えておくべきことを『エンディングノート』として事前に書面で書き残しておくのです。
そして、いよいよ【その時】が来たら、家族は『エンディングノート』をもとに動いてくれます。
ですから、終活をする上で『エンディングノート』はとても重要なんですよね。
ちなみに、エンディングノートと遺言書はまったく別物なのでご注意ください。
遺言書というのは《自分が他界した後の財産分与に関すること》を文書に残したものです。
エンディングノートは自分の死後についてだけではなく、自分が今後どのように過ごしたいかという内容も含む《自分自身の人生や死後に対する思いや考え》を記しておくものです。
つまり『エンディングノート』はあくまで個人の思いや考えを記すための、その名のとおり【ノート(記録帳)】にすぎません。



そのため、エンディングノートには【遺言書】のような法的な効力がないんです。
できる範囲で身辺整理をしておく
僕が信者さんと話をしていてよく聞くのが、



故人の遺品がたくさんありすぎて、大事なモノがどこにあるのか全然分からないんですよ。
という愚痴です。
ですから、終活をするなら、できる範囲で身辺整理をしておくことが重要です。
物をとても大事にする人にとっては、簡単に物を捨てることができないでしょう。
でも、捨てられないならキッチリと整理をしておくべきなのですが、それができる人は多くありません。
また、整理をしても物が増えていけば、だんだんと手に負えなくなってしまいます。



それで結局は物を整理しきれず、家族が大変な思いをするんですよね。
私は、あなたに『断捨離』をしてほしいのではありません。
きっと1つ1つの物が《思い出の品》でしょうから、無理にそれらを捨てる必要はないです。
ただ、他の家族が見ても【何がどこにある】と分かるように、日頃からしっかりと整理をするように心がけてほしいだけです。
『自分の財産』の確認と情報共有
終活をするなら『自分の財産』の確認と情報共有をしましょう。
財産というのは、ザックリ言えば、
- 金銭
- 土地
- 家屋
- 家具
- 貴金属
- 有価証券(持ち株など)
のことです。
あなたも40歳を過ぎれば、ある程度は財産があることでしょう。
でも、あなたの家族はそのことをご存じですか?
ひょっとして、あなたの財産の全部まではご存じないのでは?



場合によっては、あなた自身もよく分かっていないかも。
保有している財産については、書類などがちゃんと揃っているかも確認してください。
さらに、【財産の処分(売却)方法】までしっかりと確認できていれば最高です。
確認ができたら、あなたが保有している財産の情報を家族と共有しましょう。
当たり前ですが、あの世まで財産を持って行くことはできませんから、あなたの財産は家族が引き継ぐのです。
もしも家族があなたの財産のことを知らなければ、せっかくの財産が家族にとっては《存在しないもの》となってしまいます。
誰にも引き継がれない財産は、そのまま放置しておくと最終的には【国のもの】になってしまいます。
あなたが一生懸命に築いてきた財産が、よりにもよって【国のもの】になっちゃうんですよ。



さんざん税金を納めて、その上さらに国へお金を差し出すのですか?
あなたの大事な財産は、国ではなく家族のために残してください。
それには、今のうちからあなたの財産に関する情報を家族と共有しておきましょう。
スマホやパソコンのデータ整理
『終活』をする上で、スマホやパソコンのデータ整理はしっかりとやっておきましょう。
最近では、多くのことをスマホやパソコンで行うことができ、これらの中には重要なデータがたくさん入っています。
重要なデータがどこに入っているのかを、あなただけではなく家族が見ても分かるように整理をしてください。
そして、いざというときのために、あなたのスマホやパソコンを起動させる際の【サインイン番号】も家族にも分かるようにしておきましょう。



サインイン番号が分からず、家族が大変な思いをするケースが多いですよ。
また、いろんなアプリやサイトにログインするための『アカウント情報』、つまり、
- IDまたはメールアドレス
- パスワード
といった情報の管理も大事です。
例えば、あなたには毎月お金を支払っているようなサービスやWebサイトはありませんか?
それらを解約するには、あなただけが知っているIDやパスワードが必要です。
でも、あなたがいなくなってしまい、IDやパスワードが分からなければ、スムーズに解約することができません。
そこで面倒だからといって解約をしなければ、そのまま料金を支払い続けてしまうことになります。



そういう支払いがいくつもあったら、毎月たくさんの【無駄金】が出ますよ。
ですから、あなたが利用している有料のサービスやWebサイトにログインするための情報は、あなたの家族も分かるようにしておいてください。



それだと俺のプライバシーが無いじゃないか。
そうですね、たしかにあなたのプライバシーが守られないかもしれません。
でも、あなたは【家族に迷惑をかけない】ために終活をするんですよね?
ならば、家族に迷惑をかける可能性があることに関しては、ある程度【俺のプライバシー】は捨てましょう。
もしも、お金を支払う必要がなくて家族にも迷惑をかけないものであれば、それは【俺のプライバシー】として管理してください。
資産運用をする
40代から終活をした方がよい理由は、【自分の死】までに時間がたくさんあるからです。
時間がたくさんあれば、自分がするべきことを1つずつ順番にじっくりと考えられます。
また、時間がたくさんある方が資産運用をするという点でも有利なんですよね。
当たり前ですが、何をするにも【お金】が必要です。



老後の生活も、自分のお葬式も、とにかく【お金】がないと何もできません。
そして、【お金】はすぐに得られるものではなく、まとまった大きなお金を作ろうと思えば長い期間が必要となります。
しかも預貯金だけではお金が足りなくなる可能性も十分にあるので、今のうちから預貯金の他にも『資産運用』をするということが重要になります。
もちろん資産運用は年齢に関係なくできますが、高齢になってから運用を始めるのは危険です。
高齢となり《労働収入が無い状態》で資産運用に失敗したときのダメージが大きすぎるんですよね。
一方で、40代なら運用に失敗してもリカバリーが可能です。



それに、長期運用をした方が『複利の恩恵』を多く受けられるので有利。
それに、未来のためにいろいろと準備をしている方が、あなたも精神的にラクなのでは?
資産運用は未来のためだけではなく『今』を安心して暮らすためでもあります。
ですから、40代のうちから預貯金をしながら、終活の1つとして少しずつ資産運用もしていくことをおすすめします。
現在加入している保険を見直す
あなたは自分が加入している保険の内容を正確に把握していますか?
それに、ずっと前に加入した保険をそのまま続けていませんか?
40代になったら、現在加入している保険を見直すことも大事です。
余計な内容が付いていないか、似たような内容で他社に安いものがないか、そもそも、その保険に加入するべきなのかを考えてみてください。
もしかすると、あなたにとって適切ではない保険に入っている可能性もあるので、見直しをしてみるといいですよ。
あと、もしもあなたが【昔からある大手保険会社】に加入しているなら、1度でいいので【インターネットの保険会社】の内容を見てください。
同じような内容でも【インターネットの保険会社】の方が掛け金がだいぶ安いです。



僕は【インターネットの保険会社】を利用しています。
考えてみてください、昔からあるような大手保険会社は駅前の超一等地に店舗をかまえ、多くの従業員も雇っていますが、そこへ支払うお金は誰から集めているのでしょう?
一方で【インターネットの保険会社】は基本的に対面ではないので、ムダな店舗がなくて人件費も抑えられているため大幅に掛け金を安くできます。
ですから、【インターネットの保険会社】なら掛け金が安くて充実した内容の保険に入ることができるんです。
しかも、これからは間違いなく【インターネットの保険会社】が成長していきますので、あなたも早めに【昔からある大手保険会社】の高い掛け金から卒業しましょう。
そして、【インターネットの保険会社】に乗り換えて浮かせたお金は、あなたの将来や家族のために残しておいてください。
お葬式のことを話し合っておく
あなたはお葬式で『喪主』をした経験はありますか?
もしも喪主をしたことがあるなら終活の重要性がよく分かるはず。
前もってお葬式に関することを細かく決めておけば、いざとうときにラクなんですよね。
ですから、終活をするときにはお葬式のことを家族と話し合っておくというのが大事です。
自分のお葬式をするときに、
- どこの葬儀社へ依頼するのか
- お葬式には誰に参列してもらうのか
- どのような形式のお葬式にするのか
- 参列者へふるまう料理はどんなものにするのか
- 生花はどうするのか
といったような具体的なことをあらかじめ家族と話し合っておきましょう。
そして、お葬式のときに重要なのは【葬儀社選び】です。
あなたが現在どこかの葬儀社(互助会)の会員になっているなら、いざというときにはその葬儀社へ連絡をしてください。
まだどこの葬儀社ともお付き合いがないなら、今のうちからいろんな葬儀社の説明会に参加したり、あるいは資料請求などをしておきましょう。



しかし、残念ながら、葬儀社の中には不親切な葬儀社もあります。
不親切な葬儀社は、「一般的にこれは必要ですよ。」と言いながら、さほど重要でないものまで提案していきます。
それで、何も知らない喪主は葬儀社に言われるがままに進めてしまい、最終的に想定以上の請求が来るんです。
あなたの家族をそんな目に合わせたくないですよね?
だから、冷静に判断できる今のうちに、しっかりと比較検討をして、事前に『信頼できる葬儀社』を選んでおくことが大事です。
最近では、インターネットでも優良な葬儀社(互助会)を探せますので、一度見てみる価値はありますよ。
【関連記事】:互助会はどこがいい?現役僧侶の私がおすすめする互助会5選
交友関係を一覧表にする
お葬式をする場合、家族や親戚以外にも知人や友人に参列してもらうことがあります。
そのときのために、あなたの交友関係を一覧表にするといいですよ。
あなたの交友関係が分かっていれば、いざというときに家族はスムーズに連絡をすることができます。
とはいえ、あなたの交友関係のすべてを一覧表にするのではなく『自分のお葬式に来てもらいたい人だけ』の一覧表でかまいません。
また、一覧表を作るときには、
- 氏名
- 住所
- 電話番号
- あなたとの関係性
といった最低限の情報くらいは記載しておきましょう。
お墓のことを話し合っておく
家族が亡くなったら、遺骨を埋葬するための【お墓】を建てるのが一般的です。
もうすでに『お寺』や『霊園』などにお墓があるなら問題はありませんが、まだないなら早いうちにお墓のことを話し合っておくことが大事です。
お墓というのは、家族の誰かが亡くなってから慌てて建てるという人がとても多いんですよね。
お墓は後代の人たちに受け継がれていくものですから、お墓のことは長期的な視点で考えるようにしてください。



一時的な感情だけでお墓を建ててしまい、しばらくして後悔する人もいます。
そんなことにならないように、
- どこにお墓を建てるのか
- どんなお墓を建てるのか
- 誰がお墓を守るのか
ということを家族でよく話し合っておきましょう。
お墓について話し合ったら、必要となる費用を計算して、今のうちからお金を貯めておいてください。
あるいは、墓石はとても硬くて丈夫なため100年以上もちますから、今のうちからお墓を建てておくのもいいと思いますよ。
今のうちにお墓を建てておけば、残された家族の負担はグッと減ります。



ちなみに、お墓を建てるなら『霊園』がおすすめです。
霊園は【お寺】に比べて圧倒的に便利ですし費用も安くてすみます。
というか、『遺骨は必ずお墓へ納める』という決まりはないので、遺骨をどのようにするかは残された家族の自由です。
最近では【海洋散骨】などをして、お墓は建てないという選択肢もありますので、その辺についても家族でよく話し合いましょう。
日頃からできるだけ『自分の写真』を撮る
僕は今までに700回以上お葬式をしていますが、たまに【ずっと昔に撮った写真】を遺影として使っているケースがあります。
もしかすると、故人は写真が苦手だったのかもしれませんが、あまりにも若い頃の写真だと遺影としては適切ではありません。
ですから、あなたも日頃からできるだけ『自分の写真』を撮るようにしておきましょう。
言い方はとても悪いですが、いつ死んでもいいように頻繁に【最近の自分の写真】を撮っておくのです。
べつに、写真を撮るときはいつも【遺影】を意識しろと言ってるわけではないですよ。
写真はその瞬間を切り抜いた『思い出の記録』ですから、その数はたくさんある方がいいと思いませんか?
その中にはきっと『良い表情のあなた』の写真がありますから、それをついでに【遺影】の候補として残しておいてください。
できるだけ物を減らし、買うものは厳選する
終活の話題になると【いかに遺品を少なくするか】という話が出ます。
実際に、家族が亡くなって大変な思いをするのは『遺品の整理』なのです。
ですから、あなたはできるだけ物を減らし、買うものは厳選するということを日頃から意識しておきましょう。
じつは、できるだけ物を減らして買うものを厳選することのメリットは大きいのです。
まずは、遺品が少ないほど残された家族の負担は軽減されますよね。
次に、日頃から余計な物を買わなくなるので金銭的に少し余裕が出てきます。
そして、物が減るということは掃除や整理の時間も減りますので、どんどん物を増やしてしまう人よりも多くの時間を確保できます。
乱暴な言い方かもしれませんが、人生を有意義に過ごせるかどうかは【お金】と【時間】をどれだけ確保できるかで決まるんです。
お金と時間の両方が多ければ心に余裕ができ、人に対しても優しくなれますから、そこで【良い人間関係】も生まれます。
また、買うものを厳選することで《自分にとって本当に必要なものかどうか》を考えるようになるんですよね。
このような【ものごとの本質】を考えるクセがつくと、簡単にはダマされないようになるのもメリットの1つです。
ただし、世間では【断捨離(だんしゃり)】が流行っていますが、終活は必ず断捨離をするわけではないので無理に物を捨てる必要はありません。



あなたが残しておきたいと思うなら大事にとっておいてください。
自分が『いつまで働くのか』を大まかに決めておく
あなたは何歳まで働こうと考えていますか?
以前は定年といえば『60歳』でしたが、最近では『65歳』のところがほとんど。
しかし、人によっては定年後も『嘱託契約』での再雇用というケースもありますし、自営業やフリーランスの人は定年そのものがありませんよね。
終活をするにあたり、自分が『いつまで働くのか』を大まかに決めておくといいですよ。
何歳まで働くかによって将来を見据えて用意すべきお金の額がまったく違ってきます。
受給する年金だけではなく、それ以外のお金をどれだけ用意できるかで老後の生活レベルが大きく変わります。
となると、もしも年金だけでは不安だと思うなら、定年後も何らかの方法で収入を得なければいけません。
それに、ただ生活するだけではなく、趣味や娯楽など《定年後の時間を豊かに過ごす》ためにもお金が必要です。



できれば定年後も働いて、ある程度の収入を得たいところです。
そのためには、年金以外にどのくらい稼げばよいのかを考えた上で、自分が何歳まで働くべきなのかを今から大まかにでも決めておきましょう。
しかし、様々な事情や病気などで【働きたくても働けない】という状況になることも十分にありえます。
だから、先ほども言ったように今から投資をして《お金にも働いてもらう》ことも同時に考えておくべきなんですよね。
とはいえ、未来がどうなるかは誰にも分かりませんが、まったくの無計画ではあまりにも無防備すぎるので、大まかでもいいから将来の収入について今から考えて、できることから準備を始めましょう。
介護を受けることを想定する
40代のあなたは心身ともに充実し、やろうと思えば何でも自分1人でできるでしょう。
でも、それがずっと続くわけではありません。あなたもいずれ高齢者となったときには、日常生活を送るだけでも【誰かの助け】が必要になってしまいます。



場合によっては、あなたを助けてくれるのは【あなたの家族以外の人】になるかもしれません。
ですから、念のために介護を受けることを想定しておきましょう。
家族以外の人に介護をしてもらおうとすれば、当然ながらそれなりの費用が必要です。
現在のあなたの家族構成を考えて、将来的に【家族以外の人】の介護を受ける可能性が高ければ、今からその費用の準備をしておきましょう。
運動をする
家族へ迷惑をかけないように自分の死後の準備をして、人生を豊かに安心して暮らすための用意もしました。
しかし、終活にはもう1つ大事なことがあります。
それは、運動をするということです。『体を健康に保つ』と言った方がいいかもしれませんね。
安心して豊かな人生を送るには、金銭的なことだけでなく、体が健康であるに越したことはありません。
また、想定外の出来事により準備したお金が無くなってしまっても、健康な体があればもう一度働いてお金を稼ぐことができます。
何よりも、家族にとっては『あなたが健康でいること』が1番大事なのです。
体の健康を保つためには、【バランスの良い食事】と【適度な運動】が必要です。
それで、多くの人はまず【バランスの良い食事】の方から対策をしていきます。
なぜなら、一般的に言われるような【適度な運動】というのはハードルが高くてなかなか続けられないから。
きっと、すぐに面倒くさくなってヤメてしまいますよね?



でも、最初の『面倒くさい』の段階を過ぎてしまえば、その後は『習慣』になります。
適度な運動が『習慣』になってしまえば、もうあなたの勝ちです、老後も健康な体で過ごすことができるでしょう。
何事もそうですが、継続するコツは【無理をしない】ことです。
いろんなメディアで【適度な運動】について紹介されていますが、そんなのは気にしないで下さい。
今のあなたができる範囲で決して無理をせずに運動することが、あなたにとっての【適度な運動】なんです。
まとめ:家族へ迷惑をかけないために、終活は40代からやっておこう
私たちは、いつ命を終えてしまうか分かりませんから、しっかりと【自分の死】について考え、なるべく早い段階から『終活』をしておきましょう。
それが、あなたの家族のためであり、また、あなた自身の人生を豊かにすることにもなります。
終活でするべきことは、
- 『エンディングノート』を作る
- できる範囲で身辺整理
- 『自分の財産』の確認と情報共有
- スマホやパソコンのデータ整理
- 資産運用をする
- 現在加入している保険を見直す
- お葬式のことを話し合っておく
- 交友関係を一覧表にする
- お墓のことを話し合っておく
- 日頃からできるだけ『自分の写真』を撮る
- できるだけ物を減らし、買うものを厳選する
- 自分が『いつまで働くのか』を大まかに決めておく
- 介護を受けることを想定する
- 運動をする
などです。
終活は高齢になってからではなく、若いうちから始める方がいいですよ。
若いうちから始める方が、体力や判断力だけでなく時間も十分にあります。
備えあれば憂いなし、あなたの家族に迷惑をかけないため、そしてあなた自身の豊かな人生のため、もしものときに備えて今からしっかりと終活をしておきましょう。
※お葬式の準備をするには互助会への入会が有効な手段です。